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COME AND GET IT

crossbeats REV. ULTIMATEゲージの仕様について

こんにちは。
去年に続き「#音ゲーマー達の発信所」のAdvent Calendarに参加させていただきます。

今回は、「crossbeats REV.」のゲージオプションの1つである「ULTIMATE」ゲージの仕様について調査してみました、という極めて実用的な(?)内容です。
このゲームをやっていない方にはかなり縁遠い話になってしまいます、すみません。

 

さて、イノベーターの皆様はご存知のとおり、Fail十数個でGAME OVER、CoolやSuperでもゲージが減少するシビアさのかわりに、クリアすると1.2倍のRankPointが獲得できるという、iOS版「CROSS×BEATS」(以下「CxB」と呼びます)から上級者には無くてはならないゲージオプションですが、CxBとREVを両方触っている方の多くは、REVのほうがゲージが甘いと認識しているかと思います。
CxBのULTIMATEゲージについては、公式の「CROSS×BEATS運営サイト」にて仕様が解説されているのですが、REVについてはまだ公式から説明が詳細にはされておらず、またネットを検索しても調査している人は現時点では見つけられなかったため、CxBとREVとのULTIMATEゲージの差が詳細にはわからないのが現状かと思います。
ということで調べてみました。特にストーリー立てて述べる内容でもないので、まとめから書きます。個人的にはかなり確度が高い結果が得られたと手応えを感じていますが、あくまで推測なので、ご注意ください。

 

REV ULTIMATEゲージ仕様(推測) まとめ

ゲージ増減量
判定 REV REV
根性値
CxB
(参考)
Flawless +0.1% +0.1% +0.1%
Super -0.5% -0.5% -0.5%
Cool -2.0% -1.0% -2.5%
Fast/Slow -3.0% -1.5% -5.0%
Fast2/Slow2 -5.0% -2.5% -8.0%
Fail -8.0% -4.0% -12.0%

※CxBの値は運営サイトより転記

根性値(補正)

30.0%未満で発動
発動時はCool~Failの減少量が半分になる

EMERGENCY(赤ゲージ)

19.2%以下で発動
視覚効果のみ

GAME OVER

0.0%未満

 

補足、解説等

さすがにこれだけでは味気ないので適当にコメントしていきます。

調査方法

プレイ動画をコマ送りし、取得判定数とゲージ量を照らし合わせていきました。
ゲージ量は、ピクセル数を数えて当たりをつけています。
調査にはこちらの動画をお借りしました。

CxBの値をヒントとして、前者でゲージ増減量がほぼ確定し、根性値発動のおおよそのゲージ量、根性値発動時の補正量、EMERGENCY発動ゲージ量(幸運にも正確にわかりました)がわかりました。
後者でこれらの確認と、GAME OVER、根性値発動範囲の特定を行いました。また、内部的なゲージ量と見た目のゲージ量が完全に一致しているとは限らないので(後述)、その点の検証も兼ねました。

一応、調査履歴的なものをリンクしておきます。

REV ULTゲージ調査 - Google スプレッドシート

あまり他人が見てわかるようには作っておらず、内容の詳細な説明にはエネルギーが要るのでここでは省かせてもらいますが、調査の証明という意味で置かせていただきます。
また、根性値発動、GAME OVERのゲージ量の正確な特定は、最終的には自身でのプレイにて行いました(後述)。
余談ですが、皆さん上手いプレイか譜面確認動画ばかりアップするので(日頃大変お世話になっています)、ULT落ち動画は貴重で助かりました。

 

ULTIMATEゲージ仕様について解説等

体感通り、REVのULTIMATEゲージはCxBに比べて甘いことがわかりました。詳細は上記の表の通りですが、ざっくり3割緩いといったところでしょうか。

根性値

個人的に驚きがあったのは、「Superには根性値が適用されない」ということでした。
CxBプレイオプション解説のページにて、

(200ノート程度の曲で全てSuperだと落ちる計算になります。)

と書かれていたので、「根性値を考慮していないのでは…?」とずっと疑問でしたが、CxBの根性値もREVと同様の仕様だとすると合点がいきますね。

(というか、根性値について何の説明もしないままここまで来てしまいましたが、「根性値」とはCxB公式が謳っている”通称”で、IIDXのHARD・段位ゲージのいわゆる「補正」のようなものです。)

なお、ゲージが一定以下になると、ゲージがやや減りづらくなります。(通称:根性値)
 単純計算だと100%からFail×9個で強制終了されるところが、Fail×10個を耐えられるのは、この値があるためです。  

許容Cool数

同様にしてULT CLEARの許容Cool数を考えると、フルゲージの状態からCool 65個でGAME OVERとなることがわかります。Super4個でCool1個分と等価、Super1個がFlawless5個で帳消し、といったことも考慮して、「英雄の証」に挑む時などの参考にしていただければと思います。

根性値発動ゲージ値

上述のI.D.(UNLIMITED)プレイ動画にて、30.0%で発動しないこと、また英雄の証(紫)プレイ動画にて28.7%で発動することがわかったので、最終的に自身のプレイで29.9%で発動することを確認しました。

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初めにSuper1,Cool3,Flawless4を出してゲージ残量
 100.0-0.5-2.0*3+0.1*4 = 93.9%
この後Fail8個の時点で
 93.9-8.0*8 = 29.9%
次の1Failに根性があればここから8Fail、根性がなければ7FailでGAME OVERですが、結果はリザルトのとおりです。

GAME OVERゲージ値

ゲージの内部値は100.0%ピッタリなのか、また、自分が導出したゲージ増減値で合っているのか(各判定の増減値の比は合っていたとしても、絶対値が合っている保証が無い)を確かめる意味で、GAME OVERとなるゲージ値も、上記の根性値発動ゲージ値と同様に追い込んでいきました。
まず、周知の事実として、「REVのULTIMATEゲージはフルゲージから17FailでGAME OVER」というものがあります。この時のゲージ減少量を根性値込みで計算すると-4.0%ですが、重要なのはその1つ前で、「16Fail=0.0%で生存している」という事実です。
また、こういうリザルトもよく(?)目にします。これは最終的には-2.0%ですね。

したがって、-2.0%~-0.1%のどこで落ちるかを絞るために、最終的に自身のプレイで確かめました。

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 初めにSuper1、次にFlawless4を出してゲージ残量
 100.0-0.5+0.1*4 = 99.9%
この後Fail16個で
 99.9-8.0*9-4.0*7 = -0.1%
ということで0.0%はOK、-0.1%はGAME OVERとなり、ここにボーダーラインがあることがわかります。
普通に考えれば「そりゃそうだ」ですが、実際にプレイしていると、見た目のゲージがゼロになってもGAME OVERにならないことがあるので、内部的なゲージ下限もピッタリ0ではない可能性も疑い、慎重にラインを確かめました。

EMERGENCY

まとめに記述したとおり、演出的な意味しかなく、この前後ではゲージ減少量に変化はありません。EMERGENCYに入るよりも前に、根性値が既に発動しています。
余談になりますが、この見た目の変化と内部的な補正発動のミスマッチは、IIDXのHARD・段位ゲージ補正にも見られますね(AC現行バージョンではオミットされてしまいましたが)。Lincleまで?のIIDXの赤ゲージは、ゲージが30%を下回ると数字が点滅していましたが、補正は実際にはそれより手前の、33.30%の時点でかかり始めます。(このことについて、かつて下記で詳しく調べたことがあります)

beatmaniaIIDXゲージ仕様についての検証と考察 - Google スプレッドシート 

また、特段プレイには影響のないトリビア的な情報ですが、EMERGENCYに入る前後で、ゲージは実は(数学的)連続になっていないことがわかりました。

f:id:yonexun:20151222044016p:plain

上のグラフは横軸にゲージ量の内部値、縦軸に見た目のゲージ量(ピクセル数を数えて算出)をとったものですが、通常のULTIMATEゲージ(紫色)とEMERGENCY(赤色)の繋ぎ目が綺麗に繋がっていません。

EMERGENCY/通常 境界値
状態 内部値 表示量
EMERGENCY 19.2% 20.0%
通常 19.3% 19.1%

上の表のとおり、EMERGENCY/通常状態の境界前後で、表示上の値が内部値に対して逆転していて、EMERGENCY状態から通常状態に復帰する時には、実は見た目上ゲージ残量が減ります。周囲の色が変わるのでわかりづらいし、実際には凝視する余裕がない場合がほとんどだと思うので、そうそう認識する機会はないかと思いますが…。
ゲージ内部値に対する表示量について、どうも2つの状態にそれぞれ別の関数が当てられているようです。

ゲージ上限(100%)付近の表示

ゲージの表示に関して、もう1つわかったことがあります。それは、「ゲージの上1.5%は表示されていない」 ということです。言い換えると「ゲージ量98.5%の時点で見た目はフルゲージに見える」ということです。こちらはなんとなく認識している人もいるかと思います。真のフルゲージ(内部値100%)の状態からSuperを3つ出しても、見た目はフルゲージのままです。
また、プレイ開始時など完全にフルゲージの時はゲージが点滅しますが、これは内部値が100.0%の状態で更にFlawlessを出して回復した時にこの状態になります。ただし、この状態でも内部値は100.1%にはならず、100.0%のままのようです。
ゲージ点滅時にSuperを1つ出してしまった後に、また点滅状態に戻すのに6Flawless必要なのは、こういう仕組みのようです。

同様に、ゲージ下限側(0%付近)も上述したように表示されていない部分があるかと思いますが(見た目はゲージ0なのにクリア扱いになった経験から)、今回の調査ではそこまでは調べられませんでした。

SURVIVALゲージについて

今回、同時に調査して結果発表したかったのですが、途中まで調べたところで時間切れとなってしまいました。同様の方法で調査しましたが、動画の解像度とサンプル数の関係で精度にあまり自信がないのと、根性値の挙動が特定できず帳尻合わせができなかったので、下記は本当に参考程度に留めておいてください。

ゲージ増減量(調査中)
判定 増減量
Flawless +0.4%
Super 0.0%
Cool -1.0%
Fast/Slow -2.6%
Fast2/Slow2 -5.0%
Fail -8.0%

また、SURVIVALゲージは、フルゲージから放置すると15FailでGAME OVERとなってしまいますが(これに関してはULTIMATEより厳しい)、ゲージ増減が上記の値で、根性値の挙動がULTIMATEと同様とすると、この15Fail落ちを説明できないので、何か別のギミックがあるのかもしれません。

 

中途半端になってしまいましたが、今回調査した内容としてはひとまず以上になります。どなたかの役に立てば幸いです。
SURVIVALゲージの調査は継続し、進展があったらまた記事を書きたいと思うので、よろしくお願いします。

 

2016/05/04追記

SUNRISEでCHALLENGE専用ゲージが新設されたので軽く調査してみました。

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