最高ランクを取るのが難しい音ゲーはどれ?(その4)
目次
- 問題提起
- プレイヤーモデル
- 判定幅の時間単位
- 各機種のランク判定システム ←イマココ
- 計算方法と結果
4.各機種のランク判定システム
beatmaniaIIDX
- スコア種類
- EX SCORE(ランク判定に使用)、20万点スコア
- EX SCORE理論値
- MAX=総ノート数(TN)×2
- EX SCORE計算式
- EX SCORE=PGREAT×2+GREAT
- 判定幅と得点配分
-
判定 得点 判定幅 [±ms] PGREAT 2 20 GREAT 1 40 GOOD 0 105 BAD 0 150 ? POOR 0 - ランク区分け
-
DJ LEVEL 区切り位置(MAX比) (MAX-) 17/18 AAA 8/9 AA 7/9 A 6/9 B 5/9 C 4/9 D 3/9 E 2/9 F 0
PGREAT幅は下記を参考GREAT幅はPGREAT幅の倍、GOOD幅は餡蜜が有効なbpmを基に大まかに算出。LR2 easy判定との差が1ミリ秒というところは、自分の感覚的にはもう少し差がありそうにも思えるのですが、今回は信用して使わせてもらうことにします。
判定の厳しさは LR・LR2(Normal判定)18ms≧本家 20ms≧LR/LR2(easy判定)21ms
ちなみに、ターンテーブルはGOOD幅が鍵盤よりも広いと言われていますが、EX SCOREには影響しないので今回は記載していません。また、CN終端は判定が緩いと思われますが、一般的には全体のノート数に対してかなり数が少ないので、これも無視します。
また、公式のランクはAAAまでですが、上級者のスコア目標としてよく使われる通称「MAX-」(MAXとAAAの中間)も参考として記載しておきます。
pop'n music
- スコア理論値
- 100,000点
- 基本点
- U=100,000 / TN
- スコア計算式
- S=(COOL+GREAT×0.7+GOOD×0.4)×U(ラピストリア)
S=(COOL+GREAT×0.5+GOOD×0.1)×U(Sunny Parkまで)
※小数点以下切り捨て - 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率(ラ) 得点比率(旧) 判定幅 COOL 1 1 25 GREAT 0.7 0.4 50 GOOD 0.4 0.1 100 BAD 0 0 - 得点配分がラピストリアで変わったので、参考としてSunny Park以前の得点配分も併記し、比較対象にも加えます。
判定幅は、COOL幅3フレーム(±1.5フレーム)というのが通説のようなので、これを採用します。GREAT、GOOD幅はCOOLから倍々としました。また余談ですが、下記の内部判定250段階という話が気になるので、ご存知の方が居たらどのようなものか教えていただけると嬉しいです…。
@mulesan 判定自体はポップン15の判定調整以降基本的に変わってません。フレーム数は14まではCOOLで約2/60秒で15以降は約3/60秒に広がっています。(内部判定は250段階なので正確に3/60秒ではないですが)基本的にスコアは取りやすくなってます。遅延してるけど。
— くんろく (@96000z) 2010, 3月 1
このゲームにはランクが存在しないので、90,000点を最高ランク相当、80,000点を第二ランク相当、…、として扱ってみることにします。また、95,000点をIIDXのMAX-と同格の参考ランクとします。
Dance Dance Revolution
- スコア理論値
- 1,000,000点
- 基本点
- U=1,000,000 / TN
- スコア計算式
- S=(MARVELOUS+O.K.)×U+PERFECT×(U-10)+GREAT×(U×0.5-10)
※10点単位、端数は切り捨て - 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 MARVELOUS 1 15 PERFECT 1 ※ 30 GREAT 0.5 ※ 59 GOOD 0 89 BOO 0 119 O.K. 1 Miss 0 - ランク区分け
-
ランク 区切り位置 AAA 990,000 AA 950,000 A 900,000 B 800,000 C 700,000 D 0 E FAILED時
判定幅は、近いと言われているstepmaniaの「6」の値を採用します。
http://twitpic.com/29tu4l
FAとSAは考慮すると難しく、一般的には割合も少ないと考えるので、今回は無視します。
GUITARFREAKS
- スコア種類
- 達成率(ランク判定に使用)、スコア
- 達成率理論値
- EXCELLENT=100%
- 達成率計算式
- 達成率[%]=(PERFECT×85+GREAT×25) / (TN+空MISS)
+COMBO×15 / TN - 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 PERFECT 85 33 GREAT 25 57 GOOD 0 81 OK 0 177 ? MISS 0 - ランク区分け
-
ランク 区切り位置 SS 95% S 80% A 73% B 63% C 0
先述のとおり、COMBO分は満点として計算します。
判定幅はゲーム内でFAST/SLOWが秒単位で表記されるため、これを利用して調べた値を採用しました。
GITADORAの判定幅と判定調節幅について - Togetterまとめ
余談ですが、そもそも今回の考察をしようと思ったきっかけでもあります。
drummania
GFと同じ部分は省略します。
- 達成率計算式
- 達成率[%]=(PERFECT×85+GREAT×35+COMBO×15) / TN
- 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 PERFECT 85 27 GREAT 35 48 GOOD 0 72 OK 0 96 ? MISS 0
判定 得点比率 判定幅 PERFECT 85 39 GREAT 35 60 GOOD 0 84 OK 0 ? MISS 0 - GREATの得点比率がGFよりも高いことと、ペダルは他のノートより判定幅が広いことが注意点です。dmのペダルは譜面全体に対して無視できない割合で存在しているため、計算にこの比率を加味する必要があります。
- 譜面動画をいくつか確認した結果、ざっくり1/4程度の割合と思われたので、今回は1/4と仮定して計算を行うことにします。ペダルの割合が高ければ高いほど、理論上は高ランクを出しやすくなります(実際はそうもいかないでしょうが)。
jubeat
- スコア理論値
- EXCELLENT=1,000,000点
- 基本点
- U=900,000
- スコア計算式
- S=(PERFECT+GREAT×0.7+GOOD×0.4+POOR×0.1)×U+SB
※SB(シャッターボーナス)=100,000×(n/ 1024)、nは開口度(1024段階) - 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 判定幅(HARD) PERFECT 1 42 21 GREAT 0.7 92 42 GOOD 0.4 166 84 POOR 0.1 500 ? 250 ? MISS 0 - ランク区分け
-
ランク 区切り位置 SSS 980,000 SS 950,000 S 900,000 A 850,000 B 800,000 C 700,000 D 500,000 E 0
saucer fulfillより追加のHARDモードでは判定幅が通常より狭くなっているため、これも比較対象に加えます。判定幅はjubeat analyserで使用している値を採用しました。HARDモードのGREAT以下については情報を取得できなかったので、PERFECT幅から倍々した値を置いています。
シャッターボーナスは満点として計算します。
REFLEC BEAT
- スコア種類
- ACHIEVEMENT RATE(ランク判定に使用)、スコア
- AR理論値
- 100%
- AR計算式
- AR[%]=(JUST×3+GREAT×2+GOOD)×100 / (TN×3)
- 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 JUST 3 25 GREAT 2 50 GOOD 1 100 MISS 0 - ランク区分け
-
ランク 区切り位置 AAA+ 95% AAA 90% AA 80% A 70% B 50% C 0
判定幅はJUSTを3フレーム、GREAT、GOODはそこから倍々した値を置きました。正直言って、このあたりからはあまりソースが無くざっくり感覚です…。GODD幅は時間ではなく位置で決まっているとの話があるようですが、扱いが難しいので、今回は無視します。
リフレクのGOOD判定についてだけど、 ①秒数でなく、位置のみで判定範囲が決まっている。 ②対象のオブジェクトが判定ラインの一番上から画面の下までの間にあるときがGOODの判定範囲。 で合ってるのかな?そうだとしたら修正しないと。
— ×4 (@r_vox07) 2013, 5月 25
SOUND VOLTEX
- スコア種類
- スコアは見た目上は1種類ですが、
ランクは「スコア+EFFECTIVE RATE点」の内部点によって判定されます。 - スコア理論値
- PERFECT ULTIMATE CHAIN=10,000,000点
- 基本点
- U=10,000,000 / TN
- スコア計算式
- 内部点=スコア×0.9+ER点
スコア=(CRITICAL+NEAR×0.5)×U
ER点 =1,000,000×EFFECTIVE RATE[%] / 100 - 判定幅と得点配分
- ショートオブジェクト
判定 得点比率 判定幅 CRITICAL 1 33 NEAR 0.5 67 ERROR 0 判定 得点比率 判定幅 CRITICAL 1 67 ERROR 0
- ランク区分け
-
ランク 区切り位置 AAA 98,000,000 AA 94,000,000 A 89,000,000 B 80,000,000 C 70,000,000 D 0
ショートの判定幅は、CRITICAL幅4フレーム説が多く見られたのでこれを採用、NEARはその倍で置きました。(もう少し広いという話もありますが)
ボルテの判定は何フレくらい? | ask.fm/ApRicoTy
ロング、ツマミはNEAR判定がなく、継続入力中は速い曲を除いて16分間隔で判定されるため扱いが難しいのですが、全体のかなりの割合を占めるため、無視できない要素です。dmのペダルと同様、譜面の傾向によって理論上の高ランクの取りやすさが変わってきますが、今回はざっくり仮定で、全体の2/3として計算を行います。判定幅は、ショートのNEAR幅分までCRITICAL幅があると見なしました。
ER点は満点として計算します。
DanceEvolution ARCADE(参考)
- スコア種類
- 達成率(ランク判定に使用)、スコア
- 達成率理論値
- 究極舞踏=100%
- 達成率計算式
- 達成率[%]=(PERFECT×3+GREAT×2+GOOD)×100 / (TN×3)
- 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 PERFECT 3 33 ?? GREAT 2 67 ?? GOOD 1 133 ?? BOO 0 - ランク区分け
-
ランク 区切り位置 AAA 90% AA 85% A 75% B ? C ? D ? E ?
すみません、全機種を同じ土俵に上げる、と書きましたが、あまりにも特殊なので参考扱いとさせてください。判定幅に関する情報が無いこと、そもそもノート評価に対する考え方が他機種と全然違うこと、マーカーによって判定方法が異なること、等の理由により、他機種との比較が難しいと判断しました。今回は『仮にPERFECT幅を全て±2フレームと置いてみた場合これくらいになるヨ』程度の参考値です。
余談ですが、スコアのほうは理論値が存在せず、非常に奥が深いようです。今回の企画で別の方が記事を書かれていましたが、とても面白かったです。
ミライダガッキ
- スコア種類
- テクニック(ランク判定に使用)、スコア
- テクニック理論値
- パーフェクト=100%
- テクニック計算式
- テクニック[%]=(ジャスト×3+グレイト×2+グッド)×100 / (TN×3)
※連打ノートで加算された判定数は総ノート数に含まない。
つまり、連打ノートが1つ以上ある譜面では、
「フルコンボ時のコンボ数」と「テクニック計算に使用する総ノート数」は一致しない。 - 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 ジャスト 3 33 グレイト 2 67 グッド 1 133 アッ! 0 - ランク区分け
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ランク 区切り位置 AAA☆ 95% AAA 90% AA 80% A 70% B 60% C 50% D 0
Ver.2になってから判定が甘くなったこともあり、判定幅についての情報が全く無く、正直よくわかりませんでした…。自分で数回プレイしてみた感覚や、プレイ動画を何本か見た感じでは、上手い人であればわりと理論値が出るレベル程度の判定幅に思えたので、ジャスト幅をSDVXのCRITICAL幅と同じ4フレームとしました。
余談ですが、『前に叩いたノーツのタイミングを基準として次の判定位置が決まる』という噂があるらしいです。
BeatStream
- スコア理論値
- 1,000,000点
- 基本点
- U=1,000,000 / TN
- スコア計算式
- S=(Fantastic+Great×0.8+Fine×0.5)×U
- 判定幅と得点配分
-
判定 得点比率 判定幅 Fantastic 1 33 Great 0.8 67 Fine 0.5 133 miss 0 - ランク区分け
-
ランク 区切り位置 AAA 950,000 AA 850,000 A 700,000 B 600,000 C 500,000 D 0
ミライダガッキ同様、かなり新しい機種のため、判定幅に関する情報は全く見つけられませんでした…。自分でプレイしてみた感覚や、現時点で全曲エクセ達成者が数人いることからも、判定は甘い部類と考え、ミライダガッキ同様にFantastic幅を4フレームとしました。
ストリームノートは他のノートと異なりFantasticとmissしか判定が無く、スコアの加算方法も異なるのですが、割合としては高くないと思うので今回は無視して計算します。
NEXT:5.計算方法と結果 に続きます